■ハッカ(くちびるばな科)
 漢名は薄荷、メグサともいう。品種の多いもので、欧米産の西洋ハッカは結晶分(メントール)が少ない。油分は多く、いわゆるペパーミンとして菓子その他の香料とする。これらは花が穂咲きで茎頂から出る。日本産は葉腋から出る。栽培品は改良されたので種類も多種であるが、大体、茎の色で区別され、赤茎と青茎の二種、主産地では赤茎丸葉種を栽培している。赤茎丸葉種は葉形まろく、茎は赤紫色、花瓣は淡紫色。赤茎柳葉種(長形のもの)葉の裏が鈍紫色、茎が緑色、花瓣が白色、これは性質が弱い。青茎種子は同じ丸葉と柳葉がある。丸葉の方は淡紫色、青茎柳葉は茎が緑色で花瓣白色、葉が細かく、そしてイヌハッカに似ている。路傍に自生するものはイヌハッカが多い。ハッカは毎年根のところに出る新芽をとって植えかえないと成分がなくなる。

「薬用部と利用法」
 葉をとり蔭干して一回二〜三g煎じて頭痛清涼剤とする。その外、葉を蒸留してハッカ油、ハッカ脳をとり、薬用、食料加工にある。その他応用範囲広し。