■セキショウ(てんなんしょう科)
 漢名は石菖。水辺、山地の清流などに自生、多年生、地下には這えずつた茎がある。葉は剣状で光沢あり、細長く約三十cm、花は緑褐色、夏に柱状の肉穂花序をなし開く。

「薬用部と利用法」
 万巻の書を読み、悉くこれを記憶せしむ。即ち菖蒲と遠志の合剤なりと古書にあるが、そのショウブとあるいはこの石菖である。乾かしたもの一回三〜四g煎じてのむと、音声のシャガレたるもの記憶力の衰えたるによし。