◆胆石と、腎結石の手術後、腹部に刺すような痛み
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70歳代女性 |
胆石と、腎結石の手術後、腹部に刺すような痛み。 |
胃腸-02 |
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◆症状と経過
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腹部に針で刺すような痛みがある、時間は不定、季節の関係もない、1時間ほど横になっていると楽になる、H9年に胆石(胆管結石)の手術を受ける、以前に腎結石の手術を受けたことがある、中性脂肪とコレステロールが高いと病院で診断を受け、投薬があったが服用すると気分が悪くなるとのことで、現在服薬していない。体調は痛みが起きなければすこぶる健康とのこと、舌診は薄い白苔、特に以上は無し、舌下静脈はやや怒張、血色はよい、2度の離婚経験有り、夫に対する不満憤りが相談時でも激しく、いじめられたとの繰り返し、ポンポンと会話が出てきてとにかく止まらない、恨み節を聞いているようである、最初の胆石の手術の前に卒倒して倒れたことがある、便通はよい、尿量も異常ない、風邪を引いたこともなく丈夫とのこと、生理不順もなかった、甘いものが好き、医者にかかりたくない。 |
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◆使用処方と考察
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お話を聞き始めて、約40分してからやっと質問をすることができた、過去の離婚の経緯からはじまって、いじめられてそれに耐えてきた半生であったという内容の訴えを矢継ぎ早にされる、漢方的な証を取りたいと思うがなかなかできずにずっと聞き役になってしまった。
漢方薬を勧める前に、まず西洋医学的な判断を進めた。医者にかかりたくないから漢方薬でも、はちょっといただけない。肝内胆石でも再発したような感じ、そのことをを約束していただき診断に入る。結論から言うと肝気鬱血による胃痛と解釈した、気滞の症状もある、疏肝理気、和胃の柴胡疏肝散を選択、香附子、枳穀を増量する。 |
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