◆疲労時や生理前に体がむくんでしまう、衣服の締め付けの所湿疹で痒い
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| 40歳代女性 |
むくみ、小学校から慢性で、湿疹も出来やすい。 |
泌尿-03 |
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◆症状と経過
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小学校高学年頃からむくみが気になるようになった。
5年前から乾燥と便秘対策として1日2L水を飲むようになった。
便秘対策として生野菜をよく食べるようにしている。
むくみを強く感じるのは疲労時や月経前で、体重も増加する。
そのほかの症状として衣服の締め付けるところに湿疹ができてかゆみが強くなる。
湿疹は夕方になると熱をもってかゆみが強くなる。 |
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◆使用処方と考察
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むくみの発症は小学校高学年ということで月経の開始時期と重なる。
月経前は特に黄体ホルモンの影響でむくみがでやすい。
体の水分の運行は五臓のうち脾、肺、腎が関わるが、習慣的に水を多く飲んだり生野菜を多く食べたりすることから脾を冷やし、水分が貯留しやすくなっていると考えられる。
また年齢とともに腎の水分の処理能力が低下することによって水分が溜まりやすくなっている可能性が考えられる。
まず最初の一ヶ月は脾を強くするために参苓白朮散と補血作用と利水作用のある当帰芍薬散をあわせた漢方を飲んでもらった。
あわせて水の飲み過ぎ、生野菜は控えてスープなどにして野菜をとってもらうようにお伝えした。
一ヶ月後、むくみはまだよくならないが、夕方になると動けなくなるほど疲れていたのがすっかりよくなったとのこと。
その後は熱感のあるかゆみへの対応と腎を補うために知柏地黄丸とむくみに対して防已黄耆湯を合わせて飲んでいただいた。
2週間後、かゆみとむくみが軽減した。 |
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